拙政園とは
拙政園は中国の明の時代(西暦1505年~1566年頃)に建設され、長い歴史があります。
日本で言えば、室町時代の後半あたりになります。
面積は約50,000㎡もあり非常に規模が大きく、蘇州の名園の中でも最も有名で、中国随一と言われています。
ユネスコの世界遺産にも指定されており、また中国四大名園の1つです。
拙政園は世界遺産
蘇州には江南式庭園がたくさんあり、拙政園を含む9つの庭園がユネスコの世界遺産(世界文化遺産)に登録されていて、蘇州で人気の観光スポットとなっています。
世界遺産に登録されている蘇州の庭園には留園、拙政園、獅子林、網師園、滄浪亭、環秀山荘、耦園、芸圃、退恩園などがあります。
世界遺産の記載がありましたので、アップの写真です。
「苏州古典园林」THE CLASSICAL GARDENS OF SUZHOUという名称での登録となっています。
蘇州にある複数の名園を中国語では林の字で表しているのが興味深いです。
拙政園の中に「苏州经典园林」の紹介プレートがありました。
こうしてみてみるとすごくたくさんの名園が蘇州にはあります。
観光という意味で蘇州はとても魅力的で、見どころの多い都市です。
拙政園は中国四大庭園の一つ
さらに中国の多くの名園の中で「中国四大名園」に拙政園はなっています。
参考までに「中国四大名園」は北京の頤和園、蘇州の拙政園、留園、承徳の避暑山荘の4つです。
拙政園の入り口・チケット売り場
入り口のすぐ横にチケット売り場があります。
拙政園の入り口はこんな感じです。
どんどん中に進んでいきます。
拙政園の地図(園内マップ)
拙政園の地図(園内マップ)です。
けっこう池になっている部分が多くあります。
拙政園の庭園
拙政園の中に入ると大きな庭園という感じがします。
人気の観光地のため、観光客もかなり多くいます。
あちこちでポーズを決めて写真を撮っている姿があります。
庭園の中に丘で周囲よりも高くなっているところもあります。
庭園の中には亭と言って、休憩所みたいな場所があります。
昔の人たちは庭園を散歩して、こういうところに少し座って休憩して、きれいな庭園を眺めていたのですね。
池を渡る部分には橋があります。
橋も単純にまっすぐの橋ではなく、曲がっていたりとしゃれた感じになっています。
緑も多いですが、水のある場所も多くあります。
池のようでもあり、川のようでもあります。
池の中には鯉などの魚がいました。
ちょっと日本庭園とも似た部分がありますね。
拙政園の奇岩
江南式庭園にはお決まりの奇岩がここ拙政園にもたくさんありました。
昔のお金持ちはこういう奇岩を競って集めていたんですね。
拙政園の建物・調度品
庭園がきれいに見える場所に建物が建てられています。
昔の人たちも同じようにここから庭園を見たのでしょうか。
建物と建物の間も渡り廊下のような形でつなげられています。
遠香堂
拙政園の真ん中あたりにある遠香堂です。
天井にも中国的な照明器具がありますね。
この遠香堂は四方が見える形になっています。
庭園の中央付近にあります。
庭園の社交の場みたいな使われ方をしたのかもしれませんね。
座ることのできる椅子がいくつかあります。
いすなどの調度品も中国の伝統的な感じですね。
四方がガラス張りで開放的になっていて、気持ちの良い部屋です。
卅六鸳鸯馆(十八曼陀罗花馆)
西館にある卅六鸳鸯馆(十八曼陀罗花馆)という場所です。
建物の屋根の形など部屋の音響を考えて作られているとか。
「鸳鸯厅形式」という古代建築法で北側と南側の2つの部屋を持っています。
中国楽器での演奏
屋内の休憩コーナーで中国楽器の演奏がされていました。
こちらの男性が弾いているのは「三弦」という楽器です。
この「三弦」は日本の三味線の元祖と言われています。
こちらの女性が弾いているのは「琵琶」です。
「琵琶」は女子十二楽坊などでも有名だと思います。
円林博物館
各時代の蘇州にちなんだ展示
蘇州のこの地にちなんだ昔の時代の展示物が陳列されています。
この鐘は春秋戦国時代のもので春秋戦国時代と言えば紀元前770年~紀元前221年なので、2,000年以上前から蘇州の地は歴史があったことになります。
虎丘付近から出土したようです。
そんなに多くではありませんが、昔の蘇州の展示物があります。
清の時代(1644年~1912年)の書物です。
虎丘の模型です。
書物や絵画などもあり、私は博物館大好きなので、楽しめました。
拙政園建設時の様子
拙政園の建築時の様子を表す模型があり興味深かったです。
模型ですが、雰囲気がよく出ているように思えますね。
拙政園の模型で昔の拙政園の雰囲気が出ています
模型がおかれていて、昔の拙政園の雰囲気が出ていて、「昔はこんな感じだったんだな」と思えて、なかなかおもしろかったです。
もっとプライベートな空間かなと思っていましたが、けっこう多くの人がいろんな場所にいる社交的な空間だったのですね。
拙政園ゆかりの詩人たち
拙政園ゆかりの詩人たちも紹介されています。
美しい名園や美しい風景には詩人にとって良い題材だと思います。
蘇州 拙政園の観光情報
蘇州 拙政園の行き方
電車での拙政園の行き方
軌道交通の「北寺塔」駅からは約1km(徒歩約15分)です。
バスでの拙政園の行き方
バス停はバツグンに近いので、バスを乗りこなせる人はバスがよいと思います。
蘇州 拙政園の地図
蘇州 拙政園のワンポイントアドバイス
- 近くに獅子林があるので、セットで見学するのも手
- 庭園に趣きを感じる人向き
- 庭園の歴史や特徴をガイドブックなどで調べてから行ったら見方が変わると思います。
- 庭園に趣きを感じない人には、蘇州の他の庭園とよく似ているので、多く庭園をまわれば、もう庭園は十分と思うかもしれません。